現在、固体や液体を世界でもっとも低温にまで冷却できる冷凍機が核断熱消磁冷凍機です。
核断熱消磁冷凍機を動作させるためには、冷凍機の本体(写真下)をおよそ10mK以下に予備冷却する必要があり、そのために通常はヘリウム3−ヘリウム4希釈冷凍機(写真上)が用いられます。
希釈冷凍機と核断熱消磁冷凍機との間には熱の流れを切ったりつないだりできる「熱スイッチ」が取り付けられていて(ちょうど陰になって写真には写っていませんが。)、希釈冷凍機によって10mK程度に冷却された後は、熱スイッチを切って核断熱消磁冷凍機を作動させます。
熱スイッチを切った後約1日で100μKの最低温度に到達します。